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伝統構法 自宅詳解その8・・・伝統構法の室内環境の考察その1

 

現代の高断熱高気密の住宅と比べて、伝統構法の住まいの住環境性能はどうなのか?について日々の生活の実感や実際の住環境の測定結果をお伝えしたいと思います。

 

最近の住宅を見るとほんの10年くらい前の住宅と比べてもかなり窓が少ない、小さいと思わずにはいられません。省エネの大敵である窓がどんどん小さくなっているのだと思います。というより、省エネを口実に高い窓はコスト削減のためますます冷遇されているように思われます。

窓が小さい少ないって室内の環境はどうなの?って僕は思ってしまいます。確かに光熱費・工事費を抑えるには効果的だと思います。が、閉塞感に押しつぶされそうな気がしてしまいます。

 

 

机からの眺め



 

 

 

僕は今、こんな場所からこのブログを書いています。都市の中でも、小さいけれど生き物たちの住む庭と空とのつながりが開放感と安らぎを生み出してくれると感じていています。住まいに安らぎを求めるなら、空間の広がりと、生命感、風や光の変化を感じられることが必要ではないでしょうか。

 

さて、住まいの環境についてですが、昨今は住まいにも高い省エネ性能が求められるようになりました。法的な扱いについては機会を改めるとして、法によるこの住まいの性能計算をしています。結果は以下の通りです。

①外皮性能:0.96>基準値0.87

主に断熱性能によって決まります、断熱仕様や窓の性能・面積に大きく左右されます。

窓が多い住まいは、かなり不利になります。

 

②冷房期の日射熱取得率3.8>基準値3.0

主に屋根と窓の大きさや性能により決まります。残念ながら大庇や緑のシェードの効果は評価されません。

 

③1次エネルギー消費量59.7>基準値54.1

空調や照明などの機器のエネルギー効率によって決まります。高度で高価な?機械を設置するほど有利です。もちろん、服を着たり脱いだり個人の工夫は評価の対象外です。

※基準値以下が法の規定

 

ただし、ある程度は国も考えていて「我が国の歴史・気候風土に根ざした木造文化の伝承や地域の観光資源の観点からも次世代に継承していく必要があるものとして、建築物省エネ法においては、「気候風土適応住宅」として位置づけ、省エネ基準のうち断熱性能に関する基準の適用を除外するとともに、その要件については、国が定めるものに限らず、地方公共団体が独自要件を定めることができる。」として、地方にて決めることになり、これが大きな課題です。

 

 

評価軸の3つ、外皮性能や冷房期の日射熱取得率、そして1次エネルギー消費量のいずれもが現在の法の一般的基準値を上回る結果となっています。残念・・・・

法律は住宅単体で必要性能をハードで確保しようというもので、建設時にお金をかけて高性能化しようというものです。これが全て間違いとは言いませんが、そもそもの目的は化石燃料の消費を抑えることのはずです。寒かったら服をもう一枚着るとか、窓を開けるとか、ちょっと我慢するとかそういった個々人の工夫は評価に入っていません。僕は、電気やガスなどのエネルギーに環境税をかけて、人それぞれの創意工夫をサポートする方向にもっていくべきと思っています。

 

残念ながら、国の一般的基準を満たせていない我が家ですが実際に住んでみてどうなの?

を確認したくて色々と測定してみました。

 

建物の形態として先ほどの計算での評価に含まれていないものとして、伝統構法を取り入れた最小限住宅ならではのメリットがあります。代表的なところでは・・・

①長い庇による夏季の日射の低減

②夏季の通風を考慮した窓配置

③土壁による蓄熱効果

④壁面緑化など植栽による日射量の低減と周辺温度の低下

⑤小さいことはそもそもエネルギー消費量が少ない

※法は同じ面積の建物を想定し比較する方法なので小さいことは全く評価されません。

ざっくり言えばこの住まいは一般的な住まいの2/3程度の面積なので、1次エネルギーの基準値は54.1ではなく1.5倍の81と比べるのが妥当と考えます、そうだとしたら一般的な法に準拠した住まいの70%のエネルギー消費量となるわけです。

 

次回は実測結果をお伝えする予定です。